定期管理型予防プログラムについて 定期管理型予防プログラムについて

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虫歯のリスクを調べる「唾液検査」

歯とお口の健康を守るためには、歯科医院での定期的な健診を通じた「プロフェッショナルケア」と、
歯科医師や歯科衛生士の指導に基づいて自宅で行う「セルフケア」を合わせて実践していく「予防歯科」がとても重要です。
しかし、きちんとセルフケアを行っているのに、虫歯や歯周病になってしまうという方もいるかと思います。
そこで注目したいのが唾液の存在です。
唾液には口の中の食べ物の消化を助け、細菌を洗い流すなどの作用がありますが、健康状態を知ることができる優れた情報源にもなります。
たとえば、唾液に含まれる成分や菌の数を調べることで、歯と歯茎の健康や口内の清潔度まで調べることができます。
歯とお口の健康を守るには、一人ひとりに合ったケアが大切です。唾液検査でお口の中の状態を知ることから始めてみてはいかがでしょうか?

唾液検査を行うことで、問診や視診では把握できないカリエスリスク(細菌、食生活、唾液の質など)を知ることができます。
虫歯菌であるミュータンスとラクトバチラスの成育状態、そして唾液の分泌量と緩衝能がわかることで、一人ひとりのリスクを個別に把握でき、根拠に基づいた予防プログラムを立てることができます。
当院では、唾液検査キット【Dentocult】を使用しています。このキットは、WHOの疫学調査で使用されているほか、公的機関、予防歯科医療の進んだ欧米の多くの大学で導入され、日本の大学でも広く普及している世界標準の検査キットです。

  • 自分の虫歯リスクを確認したい方
  • 歯をしっかり磨いてるのに虫歯が再発してしまう方
  • 根拠に基づいた予防プログラムを受けたい方
  • 自分が虫歯に苦労したから、子どももそうなるのでは…と心配されている方
  • 乳歯から永久歯に生え変わるタイミングのお子さん
  • 産まれてくるお子さんのために「マイナス1歳から始める虫歯予防」に取り組みたい妊婦さん

唾液を摂取し、量と質を調べます

パラフィンワックスを全顎でまんべんなく咀嚼し、唾液やプラークを採取します。

摂取した唾液で精密な測定を行います

摂取した唾液は唾液検査専用の定温器(37℃)で96時間保管し、その後、精密な測定を行います。検査はおよそ20〜30分程度で終了します。
・ 唾液分泌量を測定
・ 唾液緩衝能を測定
・ ミュータンスレンサ球菌を測定
・ ラクトバチラス菌を測定
※検査結果がでるまでに、最短で5日程度お時間をいただいております。

検査結果をお伝え、一人ひとりに合わせた
予防プログラムを作成します

検査結果をデータ化してご説明します。
実際に目でわかるように、細菌コロニーの実物をお見せすることもできます。
グラフ化された検査結果や表をもとに、患者さん一人ひとりのライフスタイルに合わせた予防プログラムを作成します。

カリエスレーダーチャート

左図は、カリエスリスクの「レーダーチャート」です。虫歯になる条件や虫歯を防ぐ抵抗力などを、サリバテスト(唾液検査)によって調べます。
また、食事回数や食習慣、予防のためのフッ素利用などは簡単なアンケートでチェックします。虫歯になりやすいか否かの判定は、これらのアンケートと唾液検査の結果を総合して行います。

唾液検査は “リスクを評価して
終わり” ではありません!

唾液検査の目的は、検査結果でわかった情報をもとに「なぜ虫歯になってしまうのか?」「虫歯になる原因は何か?」「自分にぴったりの予防法はなにか?」を
しっかりと理解して、2度と虫歯にならない人生を送るための検査です。
いつまでも健康な歯をキープできるように、藤井歯科では患者さんを全力でサポートを致します。

  • 検査1時間前は飲食・喫煙・歯磨きは避けましょう
  • 検査直前の激しい運動は控えましょう
  • 検査6時間以内は殺菌作用のある研磨剤や洗口液の使用は避けましょう
  • 検査時は口紅やリップクリームの使用は避けましょう

※検査1ヶ月以内に常用薬以外のお薬を服用する場合はスタッフにお伝えください。

歯周病のリスクを調べる「OHIS」

長年の研究により、虫歯と歯周病は細菌によって引き起こされる感染症だということがはっきりと分かってきました。
また最近では、虫歯と歯周病の発症と進行に細菌の存在が欠かせない条件である一方、患者さんの体の感受性も影響していることも分かってきています。
患者さんの健康状態や疾病があるかどうか、そのほかのリスクがあるのかが歯周病の発症と進行の大きな要因となります。
歯周病のリスクと進行には個人差があり、歯周病の発症とその後の進行度合も人によって違いがあります。
歯周病のリスク検査ソフト「OHIS」(オーラルヘルスインフォメーションスーツ)は、RoyC.Page(元ワシントン大学歯学部教授)をはじめとするアメリカの
歯周病専門医グループとPREVISER社が開発した、歯周病のリスク評価システムです。蓄積され続ける膨大なデータをもとに、世界基準のリスク評価を行います。
これまでは、歯周病の診断はレントゲン検査・歯周ポケット検査などを行い、「軽度」・「中等度」・「重度」というかなりざっくりとした分類でした。
しかし、このOHISシステムでは、「1〜100」で進行度合、「1〜5」でリスクを評価することで、患者さんの病状を的確に把握できます。
また、個々の異なる原因やリスクを見つけ出すことは将来の予測を可能にし、患者さんに合ったフルオーダーメイドの治療計画を立案できるようになります。

  • 現在の歯周病の進行度
  • 何がリスクで歯周病は発症・進行しているのか
  • 将来にどのぐらい歯周病が進行する可能性があるのか
  • 将来、歯周病を進行させないために、どのように対応するとよいか

世界標準の歯周病リスク評価「OHIS」に基づき、科学的根拠に基づいたオーダーメイドの歯周病治療を実践しております。
他院で治療しても改善しない方も、ぜひ当院にご相談ください。

位相差顕微鏡による細菌検査

歯周病は「感染症」です。
そのため、歯石・歯垢などの汚れを取っても「歯周病菌」そのものを「除菌」しなければ、すぐに菌が増えて症状が再発してしまいますので、基本治療と共に除菌が大切です。
少しわかりにくいと思いますので、身近な例でご説明します。
怪我をして傷からバイ菌が入り化膿したら、薬(抗生物質)を飲んで原因菌を殺菌します。実は歯周病も同じことが言えます。
歯周病は歯周病原因菌(歯周病菌・カビ)の働きによって引き起こされます。
つまり、歯垢・歯石の除去だけでなく、根本的な原因となっている「菌」を除去することで歯周病が改善します。
当院では「位相差顕微鏡」という特殊な顕微鏡を利用して、悪さをしている細菌を特定し、その細菌を除菌するために効果的な内科的アプローチを行っていきます。