6歳ごろに下の前歯や、乳歯の奥歯の後ろから第一大臼歯という永久歯が生えてきます。
その後も順調に乳歯が永久歯に生え変わり、12歳から14歳ごろには永久歯が全て生えそろいます。
永久歯は、一生涯使う歯でとても重要な歯ですが、生えたての頃は高さも低く、汚れが溜まりやすいです。
また、歯質もやわらかいので抵抗力が弱く、とても虫歯になりやすいです。
少なくても10歳ごろまでは仕上げ磨きが必要です。
それ以降は、親御さんが歯磨き後にチェックをして、お子さんが磨けるようになって磨き残しがなくなっていたら、仕上げ磨き卒業です。
仕上げ磨きを卒業する日までは、お子さんは一人できちんと歯磨きすることは、まず不可能と考えてください。ですから、仕上げ磨きは毎日必要です。仕上げ磨きをしない日は、歯磨きはできていないと考えた方がいいと思います。また、この時期に「正しい生活習慣を身につける」ことが大切です。
虫歯も歯並びの乱れも、口腔機能の弱さが関係しています。口腔機能が正しく育つことで、自然にお口の中をキレイにする力が備わり、歯並びも正しく並び、お口の不具合が出にくくなります。
この時期は口腔機能を正しく発達させる時期です。
成長期の今だからこそ「身体づくり」「正しい生活習慣」「正しい骨格の成長」に取り組むことが将来の健康を作り出します。
1日あたり食事3回と間食1回の計4回までを目指してください。
ダラダラ食べはお口の中が酸性になっている時間が長くなり、再石灰化（修復）する事が出来なくて、歯が溶ける脱灰が続きます。
唾液での中和が遅くなり、脱灰が連続する虫⻭になりやすい時間が続いてしまいます。アメ、キャラメル、チューイングガムなどのお口の中に⻑く残る甘い食べ物、ジュースの常飲は避けましょう。
ジュース1口は1回の食事と変わらず、糖の中毒性も高いので要注意です。飲み物も砂糖を含まないお水やお茶にすることがオススメです。
フッ素塗布とは、⻭質を強くし、虫歯になりにくい⻭にする予防法です。
フッ素を塗ることで、虫歯菌を発生させる酸へ対抗できる⻭の表面にすることができます。また、虫歯になりかけた部分の自然修復（再石灰化）を助けることもできます。
食事は虫歯だけでなく、口腔の機能や筋力・歯並びなどにも密接に関係します。
ここで、歯並びにも良い影響を与える「咬む回数が多い食事」のポイントをお伝えします。
あえて食材を細かくせず、前歯で噛み切り奥歯ですり潰す、歯をしっかり使う食べ方を心掛ける。
硬いものではなく、野菜の繊維や油の少ないお肉などの歯ごたえがあるものを選びましょう。
やわらかい食材には歯ごたえのある食材を組み合わせ、よく咬む料理にしましょう。
よく咬まずに流し込んで食べる習慣がつかないよう気をつけましょう。食材の水分と唾液で十分です。
足が浮いたままだと身体が不安定になり、猫背になりやすいです。よく咬めず、不快感に繋がることもあります。
よく咬まず丸呑みするようになる原因です。しっかり咬めないことで、消化が悪くなることもあります。
当院では、舌や唇、頬などのお口の周囲の筋肉をトレーニングして健康な発育をお手伝いする「マイオブレース矯正 」を行っています。
お口の中に問題はないか、虫歯の有無や、⻭ぐきの健康状態を確認します。
親御さんによる仕上げ磨きはまだ必要ですが、仕上げ磨きの卒業に向けて、お子さん自身に正しい⻭磨きの習慣が身に付くようお伝えします。
磨き残しの確認後、クリーニングを行います。
クリーニング専用の機械を使用し、歯に付着したプラークや歯石を除去し、歯の表面を研磨します。
クリーニングでキレイになった歯に、フッ素を塗布し、虫歯に抵抗できる強い歯を作ります。
虫歯の予防効果はもちろん、ごく初期の虫歯であれば再石灰化の促進により自然修復することができます。
お子さんによってお口の状態や発育はそれぞれ異なります。
一人ひとりのお口の中の状態に合わせて仕上げ磨きのポイントをお伝えしながら、親御さんと一緒に練習していきます。
日頃の生活習慣がお口の環境を左右します。
お子さんのお口の健康を守るため、親御さんに間食や食事の内容についてお話しします。
永久歯が続々と生えてくるこの時期に、お子さん自身でもしっかりと正しい⻭の磨き方を知り、虫歯を作らせない方法を学ぶことが大切です。
また、お子さんの仕上げ磨き卒業までの間、親御さんも仕上げ磨きをしっかり続け、虫歯を作らないようにお子さんのお口の健康をサポートを行いましょう。
