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予防歯科

80歳になったとき、歯は何本残っているでしょうか?
A. 残っている歯は平均で7〜8本です

歯は上下で28本あるので、日本人は80歳までに、20本以上の歯を失ってしまう計算になります。

この80歳の平均残存歯数ですが、国によってかなりの差があります。

スウェーデンの80歳の平均残存歯数は20本を超えています。

80歳代の平均残存歯数

なぜ、国によって残存歯数に大きな差があるのでしょうか?

その答えは、メインテナンスの受診率にあります。

アメリカでは80%以上の方が、スウェーデンでは90%以上もの方が定期的にメインテナンスを受けています。

日本のメインテナンス受診率は5人に1人しかいません。

メインテナンス受診率

治療の回数は世界トップレベル

OECDの調査では日本人の年間歯科受診回数は他の先進国と比較しても圧倒的に多いことがわかっています。

先進国の年間歯科受診回数の比較

他の先進国の人々は歯科医院に年に1~2回のメインテナンスに通っているその一方で、日本人は歯科医院に予防でなく治療に繰り返し通っているということがわかります。

予防・メインテナンスを行えば、虫歯や歯周病になるリスクを確実に抑え、 ご自分の歯を長く維持することができます

最近テレビCMなどで「虫歯は予防が大事」と耳にすることが増えたのではないでしょうか。

なぜなら予防は原因療法だからです。

治療には対症療法と原因療法があります。

対症療法とは、今ある症状を緩和する処置のことで、本当に悪くなった原因をつきとめず症状だけを取り除く治療を指します。

下記のイラストのように蛇口を閉めずに、流れ出る水を拭いている状態が対症療法です。

歯科で代表的な対症療法は削って詰める虫歯治療です。

「虫歯を治療したからもう大丈夫」と思っている方が多いかもしれませんが、治療を行なっても、虫歯の原因である細菌が減ったわけではないので、しばらくたったら再発してしまうことも少なくありません。

反対に原因療法は症状や疾患の原因を取り除く治療法です。

虫歯治療で言うと、虫歯になった原因を突き止めて、その原因を取り除くことです。

自宅でのセルフケアが一番大切になりますが、当院ではそれに加えて虫歯のリスクを唾液検査と食事回数、フッ素の使用状況などで原因を確認して、一人ひとりに合わせた予防プログラムを立てていきます。

洗面所から水が溢れる原因を解決せずに、拭き掃除を続けても作業を繰り返すことになります。

歯科治療も同じように、あなたが虫歯や歯周病になってしまった本当の原因を解決することが大切です。

症状だけの治療をしても治療を繰り返すことになってしまい、やがて多くの歯を失ってしまうことでしょう。

生涯自分の歯でしっかり咬めるように自分自身で虫歯を予防しつつも、定期検診に来ていただきたいと考えています。

急性症状がある場合は対症療法を優先して行なわなければならないこともありますが、まずは様々な検査をさせていただき、お口の中の状況を把握しております。

一所懸命に溢れる水を拭き取る二人の男性。

この作業に終わりはあるのでしょうか?

予防歯科

各先進国と比べると、日本では歯に対する意識が真逆!

日本の高齢者の歯の数は先進国に比べて明らかに少ないことがわかっています。
これは歯科医院の利用方法の違いが原因です。
日本人の8割が「虫歯になってから歯科医へ行く」のに対して、欧米人は「虫歯になる前の定期健診のために歯科医へ行く」のです。
こうした予防への意識の差は定期健診を受けている人の割合にも表れています。

歯医者に行く理由は?

「痛くなったら歯医者に行けばいい」は大間違い

予防・メインテナンスを行えば、虫歯や歯周病になるリスクを確実に抑え、ご自分の歯を長く維持することができます

日本人の受診傾向と残存歯数

一度歯磨き指導を受け、その後歯磨きをしっかり行っていたとしても、年齢を追うごとに歯は無くなっていく傾向にあります。やはり、定期的な歯科検診・クリーニングが重要となってくるようです。

口の中の病気が全身疾患と強く関連しているのはご存知ですか?

虫歯や歯周病がひどくなると原因菌は口の中だけに留まらず、血流にのって全身を巡るようになり、糖尿病や動脈硬化症、心臓疾患、脳梗塞、早産などを引き起こす可能性を高めてしまうことがわかっています。 虫歯や歯周病をささいな問題だと考えるのは危険と言えます。

定期健診は虫歯や歯周病だけでなく、全身疾患の予防改善にも繋がります!

特に「糖尿病」は歯周病と関連が強いとされており、実際に糖尿病を持つ歯周病患者に歯周治療を行ったところ、血糖値が改善されたという報告もあります。つまり、定期健診で虫歯や歯周病の予防と治療を心がけることで、全身疾患の予防と改善ができます。

定期的なメンテナンスの「5つのメリット」

健診のすすめ「定期メンテナンス」

歯が抜けてしまうのは老化現象ではありません。歯を失うのは、虫歯や歯周病などの病気が原因です。つまり、病気を予防すれば歯を失うことはありません。いつまでも健康な歯でおいしく食事ができるように、当院では3~6ヶ月に一度の定期健診をおすすめしています。お口の中の状態を良好に保ち、全身の健康を維持していきましょう。

3~6ヶ月に一度の定期健診にお越しください

虫歯を防ぐ3つのポイント

虫歯にならないように積極的なケアを行うことこそ「予防歯科」の考え方です。
一生ものの歯を守るためにも、日々のホームケアと専門家の定期的なチェック&メンテナンスをしましょう。
  1. POINT①

    プラーク(歯垢)をためない

    ホームケアの基本は歯磨き(ブラッシング)です。その狙いは歯垢を落とすことにあります。 口の中は細菌にとって適度な温度と湿度が保たれている状態です。そこに、食事で定期的に栄養分が供給されると虫歯の原因菌が繁殖しやすくなります。0.001gの歯垢には1億個以上の細菌が潜み、食後30分ほどで原因菌が活発に活動して酸度が上がるので、毎食後30分以内の歯磨きが虫歯予防に有効です。
  2. POINT②

    甘いものに気をつける

    原因菌は糖質を栄養源にして酸を生成して歯を溶かしてしまいます。そのため、虫歯を予防するためには、糖質を口にする回数を減らしたり、糖質の「口中滞在時間」を減らすことが効果的です。糖質がなければ、原因菌が酸を作るチャンスが減り、歯を酸から守ることができます。
  3. POINT③

    定期検診を受ける

    1日何千回も咬み続ける歯には負担がかかりやすく、詰め物やかぶせ物などの補綴物にもストレスが加わり、欠けたり、割れたりしやすくなっています。健康診断を毎年受けるような人でも、歯の定期検診を受けていない人は多くいらっしゃいます。半年に1度は歯科検診を受けて、歯垢を除くだけでも歯の寿命は長くなります。

歯に良い食べもの、悪い食べもの

食べものは身体の健康だけでなく、歯の健康にも影響します。
食品には、虫歯を作りやすいものと歯を丈夫にしてくれるものがあります。
日頃から食べるものにちょっと気をつけるだけで、虫歯は予防できるのです。

虫歯を作りやすい食品

虫歯の原因菌の好物は糖質です。そのため、お菓子など甘いものは控えめにしましょう。また、酸度の高い乳酸菌飲料、炭酸飲料などの清涼飲料水は、口の中を酸性に傾けて歯のカルシウムやリンが溶け出しやすい環境を作ります。虫歯が進行しやすくなるので注意しましょう。

×
例) 乳酸菌飲料、 清涼飲料水、 ココア、 アメ、 ケーキ、 キャラメル、 ビスケット、 クリームパフェ、アイスクリーム、 チョコレート、 砂糖

歯を丈夫にする食品

歯を丈夫にする食品には、歯を作るカルシウムなどのミネラルを多く含む野菜や木の実、良質のタンパク質とカルシウムを含む牛乳やチーズ、卵、肉類、魚貝類などがあります。また、緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンは歯ぐきを強くし、スルメやリンゴのように咬み応えのある食品は唾液の分泌を促して、唾液が溶け出したミネラルを歯に戻す再石灰化を促進します。

例) トマト、 ホウレンソウ、 ピーマン、 白菜、 リンゴ、 イチゴ、 卵、 肉類、 海藻類、 魚貝類、 スルメ、 牛乳、 チーズ、 木の実

大人の虫歯予防

大人の虫歯は痛みなどの自覚症状がないうちに進行することもあります。
大人になって永久歯を失うと、お口の中だけではなく、全身にトラブルを引き起こす可能性があるので、虫歯予防の意識を大切にしましょう。

治療した歯が虫歯になることがあります

大人に多いのが、詰め物やかぶせ物で治療した歯が虫歯になることです。これを「二次う蝕」と呼びます。つめたり、かぶせたりしたところにはすき間ができやすく、そこに歯垢がたまって虫歯になってしまうのです。治療した歯のまわりが黒ずんできたり、詰め物やかぶせ物がグラグラしてきたら「二次う蝕」のリスクが高くなるので、早めに歯科医院を受診してチェックしてもらいましょう。

歯の根っこが虫歯になることもあります

加齢などで歯ぐきが下がると、歯の根っこの歯根部が露出します。歯の表面はエナメル質という硬い成分で守られていますが、歯根部は軟らかくて弱い象牙質という成分がむき出しになっているため、虫歯になりやすく進行も早いという弱点があります。これを「根面う蝕」と言います。鏡を見て「歯が長くなってきたな」と思ったら、歯ぐきがやせて下がっている証拠です。「根面う蝕」にならないように毎食後のブラッシングを心がけましょう。

歯がなくなると全身に悪影響が及びます

永久歯は28本+親知らず4本=32本。これをどれだけ保てるかは全身の健康状態に深く関わります。たとえば、歯がいくつも抜けて咬む力(咬合力)が極端に下がると握力が小学生以下になったり、背骨が曲がって姿勢が崩れたりします。また、よく咬んで食べれなくなると胃腸の負担も増えます。
咀嚼は美容面にも関わります。歯を失って食べものをよく咬んで食べられないと顔の筋肉が衰えてしまい、シワが増えて顔が老けてきます。咀嚼が足りないと早食いになり、満腹になる前に食べすぎて太りやすくなります。咀嚼が満足に行えなくなると、脳への刺激が低下して認知症のリスクが高くなります。
特に、全身の機能を調整しているホルモンのバランスを整えている脳への刺激が減ると、ホルモンバランスが乱れて全身の不調にもつながりかねません。80歳まで自分の歯を20本保つ「8020」を目指しましょう。

PMTC

プロフェッショナルケア」と「ホームケア

歯科医院で行う「プロフェッショナルケア」と、皆様がご自宅で行う「ホームケア」を合わせて予防歯科と言います。
どちらか一つを行っていればいい、というわけではありません。
歯科医院とご自宅でのケアの両方を行うことで、大切な歯を守り続けることができるのです。

歯科医院で行うプロフェッショナルケア

PMTC

PMTCとは、professional(専門家=歯科医院で言う歯科衛生士による)Mechanical(専用の器械を使用して)Tooth(歯を)cleaning(磨き上げる)の略称です。歯や歯周病の原因となる歯垢(プラーク)や、食べ物やタバコでついた着色汚れなどは、毎日のブラッシングでは取りきれません。専門の器具と専用のペーストを用いて、日常の歯磨きでは取りきれないバイオフィルムを除去します。

バイオフィルムって?

バイオフィルムとは口の中ではプラークのことを指し、歯の表面に細菌が層をなして堆積し、ぬるぬるになったもので虫歯と歯周病の原因になっています。例えば、お風呂の排水口を思い浮かべてみて下さい。お風呂の排水口はヌメヌメしたりしていませんか?バイオフィルムとは、その排水口のヌメヌメのようなものです。それがお口の中にあると思うとゾッとしますよね。バイオフィルムは、歯周ポケットの中だけではなく、歯の表面にもべったりくっついています。たくさんの種類の細菌が集まったバイオフィルムはうがいやデンタルリンス、抗菌剤を使用しても簡単に取り除くことはできません。このバイオフィルムは機械的に除去するしかありません。ブラッシングも機械的な除去の一つですが、古くなったバイオフィルムはブラッシングだけでは落としきれません。確かにバイオフィルムの40パーセント程度は「歯磨き」で落とせますが、残りの60パーセントは残ってしまいます。このバイオフィルムを効果的に除去する方法がPMTCです。

PMTCの特徴

PMTCの特徴は、快適さと爽快感です。歯石やバイオフィルムを落とすことで歯の表面がスッキリし、虫歯や歯周病の予防ができます。PMTCは約30分程度です。

PMTCの主な流れ

  • プラークがどこに残っているのかを染色液で確認します(行わない場合もあります)。
  • 歯の表面に専用のクリーニングペーストを塗ります。
  • プラスチックのチップを使って歯と歯の間の汚れを落とします。
  • 歯肉を傷つけないように、柔らかいラバーカップで歯と歯肉の境目に付着した汚れを落とします。
  • 洗浄液でお口の中をきれいに洗います。
  • 歯の質を強くし輝きを増すために、きれいになった歯面にフッ素を塗布して終了です。

PMTCに関してよくあるご質問

  • PMTCって痛みはないの?

    柔らかいゴムでできたカップを歯にあて、回転させることで汚れを取り除くので痛みを伴うことはありません。
  • 虫歯予防にも効果があるの?

    はい、効果があります。新しい虫歯の発生を抑えるだけでなく、歯周病の予防にも効果があります。
  • PMTCを受け続けるのとしないのでは、どれだけの差があるの?

    PMTCを受けた人とそうでない人とでは、6年間で歯肉の位置に1.4mmも差が出ます。
  • PMTCの費用は?

    健康を維持したり、より美しくするといった趣旨であるPMTCは健康保険が適用されず自費診療となり、1回あたり10,000円+消費税です。ただし、歯周病治療の一環として行うPMTCであれば保険適用になります。詳しくは歯科医師にご相談ください。

保険適用・適用外のP M T C

自費診療で受ける歯のクリーニングでは、保険制度の制約がないため、歯周病がない健康な口腔環境を持つ人でも受けることができます。また、保険診療では使用が認められていない機材や研磨剤も使用することもできます。細かなパウダー状にした炭酸水素ナトリウム(重層)やグリシン(アミノ酸の一種)を強力なジェット水流で歯に吹きつけて、ヤニや細かい汚れを落とす器具(エアフロー)を使用したり、虫歯予防のためのフッ素塗布や歯茎の血行促進などに効果のあるガムマッサージなども行います。 1度の施術で満足のいく仕上がりや内容の充実を求めることができるのがメリットであり、デメリットとしては、保険診療よりも1度の施術費用が比較的高く、施術時間も長くかかる点が挙げられます。

歯磨き指導

ご自宅でのホームケアを正しく効果的に行えるように、患者様一人ひとりの口腔内状態に合わせた正しい歯みがき方法や歯ブラシの選び方を指導します。

スケーリング(歯石取り)

歯周病の原因となる歯石は、ホームケアだけでは取り除くことができません。専門の器具を使用して、歯石を徹底的に除去します。

その他、フッ素塗布やシーラント填塞など

自宅で行うホームケア

適切な歯ブラシで効果的な歯磨きを

虫歯と歯周病を予防するホームケアの基本は、毎日の歯磨き(ブラッシング)です。自分に合った適切な歯ブラシを選び、毎食後にブラッシングする習慣作りを心がけてください。特に歯垢のたまりやすい歯と歯の間、歯と歯ぐきの境目、噛み合う面などは念入りに磨きましょう。

自分に合った歯ブラシ選び

歯ブラシのヘッドの大きさや毛先の硬さはさまざまですから、歯並びや顎の大きさ、磨き方などに応じて選ぶようにしましょう。歯ブラシのサイズ(幅)は、ご自分の前歯2本分に合わせて選ぶのが基本です。歯の大きさはかなり個人差があって、大き過ぎる歯ブラシを使うと、小回りが利かず磨き残しが出てしまいます。毛の硬さは、やわらかめのナイロン毛が最適です。歯茎に当たっても痛くないため、歯と歯茎の境目を磨くのに最適で、虫歯だけでなく歯肉炎や歯周病の予防に効果的です。また、使っているうちに徐々に毛先が開いたり、毛の弾力がなくなってくると歯垢を落としにくくなり、ブラッシングの効果が落ちてしまいます。1か月に1回は交換するようにしましょう。

歯ブラシの持ち方を工夫しましょう

歯ブラシの持ち方には大きく次の3つがあります。ペンのように持つペングリップが最も一般的ですが、磨き方や場所によって、手のひらで持つパームグリップ、フォークを使うように持つフォークグリップを使い分けてください。
  • ペングリップ

    ペンや鉛筆を持つようにグリップを握る持ち方。
    軽く小刻みにブラッシングできます。
    力が入りすぎる人は、この持ち方を試してください。
  • パームグリップ

    手のひらでグリップを握る持ち方。
    誰でも安定して持てる簡単な持ち方ですが、力が入りすぎることがあるので注意が必要です。
  • フォークグリップ

    フォークを持つようにグリップを握る持ち方。
    歯並びの悪いところや歯と歯の間は、グリップに人差し指を伸ばして縦に持って磨きましょう。

正しいブラッシング法のご案内

歯磨きのやり方は大きく3つあります。いずれも歯垢を落として虫歯と歯周病を予防するのが狙いです。
現在は歯に対して約200gの圧力が最適とされているので、歯ブラシを小刻みに動かして軽い力で磨くようにします。磨く順番を決めて、磨き残しがないようにしましょう。

スクラッビング法

毛先を使う横磨き。プラーク除去効果が最も高い方法です。
歯ブラシの毛先を歯に直角に当て、小刻みに往復運動させます。大きく動かしすぎると圧力が強くなりすぎて、歯が削れてしまう恐れがあるので注意しましょう。

フォーンズ法

毛先を使う方法。歯の表面の清掃に適しています。
  • 上下の歯を軽く噛み合わせた状態で、歯ブラシの毛先を歯に直角に当てます。
  • 歯と歯ぐきの表面を大きな円を描くように、上下の歯を一緒に奥から前へ歯ブラシを移動させながら磨きます。
  • 歯の裏や噛み合う面は歯ブラシの毛先を当てて前後に動かします。

バス法

毛先を使う方法。歯と歯ぐきの間の汚れがよく取れます。
  • 歯ブラシの毛先を45度ほどの角度で歯ぐきに当てます。毛先を歯に押し当てたまま、歯ぐきの縁へ歯ブラシの毛先を入れます。
  • その位置で歯ブラシを2mm幅くらいで小刻みに振動させます。

歯間ブラシ、デンタルフロス、歯垢(プラーク)染色液の上手に使う

虫歯と歯周病を予防するホームケアをもっと大切にしたい方には、歯間ブラシ、デンタルフロスなどを使うことをおすすめします。歯ブラシでは磨くことのできないところまで、自分でケアできます。

歯間ブラシの使い方

  • 歯と歯の間のサイズに合った歯間ブラシを選びます。
  • 歯と歯の間にブラシ部の先端から挿入し、前後にゆっくりと動かして歯垢をかき出します。
    ブラシが入らないところはデンタルフロスを使いましょう。

使用上のご注意

  • 1. 歯間ブラシは歯科衛生士の指導のもとにご使用ください。
  • 2. 歯間ブラシは適切なサイズのものをご使用ください。
      歯間に合わないブラシを無理に入れると、歯や歯ぐきを傷める原因になります。
  • 3. 植毛部分を手で回したり、歯間に挿入した後、ブラシを回転させたりしないでください。
      毛が抜けたり、ワイヤーの耐久性が低下してしまいます。
  • 4. ワイヤ一部分を曲げたり、戻したりすると、ワイヤーが折れることがあります。

デンタルフロスの使い方

  • 両手の中指に巻いてちょうど良い長さで切ります。
  • 上の歯の場合、親指と人差し指でフロスをつまみます。
  • フロスを歯と歯の間に入れて、根元から歯垢をかき出すイメージで上下に動かします。
  • 下の歯の場合、両手の人差し指をフロスに添えて同様に使います。

使用上のご注意

  • 1. デンタルフロスは歯科衛生士の指導のもとにご使用ください。
  • 2. デンタルフロスを歯ぐきに強く当てすぎると出血や炎症を起こす原因になります。優しく動かしてください。

歯垢染色液の使い方

  • 綿棒や綿球に歯垢染色液を含ませ、歯面全体に塗ります。
  • 口をすすぎます。歯垢の付着部分が赤紫色に染まります。汚れている場所ほど、濃く染まります。
  • 鏡でよく確認して、赤紫色に染まった部分を丁寧に磨いて歯垢を完全に落としましょう。

使用上のご注意

  • 歯垢染色液を塗布中に唾液で薄まると、歯面全体が染色されないことがあるのでご注意ください。

虫歯のリスクを調べる「唾液検査」

歯とお口の健康を守るためには、歯科医院での定期的な健診を通じた「プロフェッショナルケア」と、歯科医師や歯科衛生士の指導に基づいて自宅で行う「セルフケア」を合わせて実践していく「予防歯科」がとても重要です。

しかし、きちんとセルフケアを行っているのに、虫歯や歯周病になってしまうという方もいるかと思います。そこで注目したいのが唾液の存在です。唾液には口の中の食べ物の消化を助け、細菌を洗い流すなどの作用がありますが、健康状態を知ることができる優れた情報源にもなります。たとえば、唾液に含まれる成分や菌の数を調べることで、歯と歯茎の健康や口内の清潔度まで調べることができます。歯とお口の健康を守るには、一人ひとりに合ったケアが大切です。唾液検査でお口の中の状態を知ることから始めてみてはいかがでしょうか?

唾液検査を行うことで、問診や視診では把握できないカリエスリスク(細菌、食生活、唾液の質など)を知ることができます。虫歯菌であるミュータンスとラクトバチラスの成育状態、そして唾液の分泌量と緩衝能がわかることで、一人ひとりのリスクを個別に把握でき、根拠に基づいた予防プログラムを立てることができます。

当院では、唾液検査キット【Dentocult】を使用しています。このキットは、WHOの疫学調査で使用されているほか、公的機関、予防歯科医療の進んだ欧米の多くの大学で導入され、日本の大学でも広く普及している世界標準の検査キットです。

こんな方におすすめです

  • 自分の虫歯リスクを確認したい方
  • 歯をしっかり磨いてるのに虫歯が再発してしまう方
  • 根拠に基づいた予防プログラムを受けたい方
  • 自分が虫歯に苦労したから、子どももそうなるのでは…と心配されている方
  • 乳歯から永久歯に生え変わるタイミングのお子様
  • 産まれてくるお子様のために「マイナス1歳から始める虫歯予防」に取り組みたい妊婦さん

唾液検査の流れ

❷ 唾液を摂取し、量と質を調べます

パラフィンワックスを全顎でまんべんなく咀嚼し、唾液やプラークを採取します。

❷ 摂取した唾液で精密な測定を行います

摂取した唾液は唾液検査専用の定温器(37°C)で96時間保管し、その後、精密な測定を行います。検査はおよそ20~30分程度で終了します。

  • 唾液分泌量を測定
  • 唾液緩衝能を測定
  • ミュータンスレンサ球菌を測定
  • ラクトバチラス菌を測定

※ 検査結果がでるまでに、最短で5日程度お時間をいただいております。

❸ 検査結果をお伝え、一人ひとりに合わせた予防プログラムを作成します

検査結果をデータ化してご説明します。実際に目でわかるように、細菌コロニーの実物をお見せすることもできます。グラフ化された検査結果や表をもとに、患者様一人ひとりのライフスタイルに合わせた予防プログラムを作成します。

  • カリエスレーダーチャート

    左図は、カリエスリスクの「レーダーチャート」です。虫歯になる条件や虫歯を防ぐ抵抗力などを、サリバテスト(唾液検査)によって調べます。また、食事回数や食習慣、予防のためのフッ素利用などは簡単なアンケートでチェックします。虫歯になりやすいか否かの判定は、これらのアンケートと唾液検査の結果を総合して行います。

※ 検査結果がでるまでに、最短で5日程度お時間をいただいております。

唾液検査は“リスクを評価して終わり”ではありません!

唾液検査の目的は、検査結果でわかった情報をもとに「なぜ虫歯になってしまうのか?」「虫歯になる原因は何か?」「自分にぴったりの予防法はなにか?」をしっかりと理解して、2度と虫歯にならない人生を送るための検査です。いつまでも健康な歯をキープできるように、藤井歯科医院では患者様を全力でサポートを致します。

検査の前に気をつけること

  • 検査1時間前は飲食・喫煙・歯磨きは避けましょう
  • 検査直前の激しい運動は控えましょう
  • 検査6時間以内は殺菌作用のある研磨剤や洗口液の使用は避けましょう
  • 検査時は口紅やリップクリームの使用は避けましょう

※ 検査1ヶ月以内に常用薬以外のお薬を服用する場合はスタッフにお伝えください。

検査費用
唾液検査費用… ¥3,000 + 税

歯周病のリスクを調べる「OHIS」

長年の研究により、虫歯と歯周病は細菌によって引き起こされる感染症だということがはっきりと分かってきました。また最近では、虫歯と歯周病の発症と進行に細菌の存在が欠かせない条件である一方、患者様の体の感受性も影響していることも分かってきています。患者様の健康状態や疾病があるかどうか、そのほかのリスクがあるのかが歯周病の発症と進行の大きな要因となります。歯周病のリスクと進行には個人差があり、歯周病の発症とその後の進行度合も人によって違いがあります。

歯周病のリスク検査ソフト「OHIS」(オーラルヘルスインフォメーションスーツ)は、RoyC.Page(元ワシントン大学歯学部教授)をはじめとするアメリカの歯周病専門医グループとPREVISER社が開発した、歯周病のリスク評価システムです。蓄積され続ける膨大なデータをもとに、世界基準のリスク評価を行います。

これまでは、歯周病の診断はレントゲン検査・歯周ポケット検査などを行い、「軽度」・「中等度」・「重度」というかなりざっくりとした分類でした。しかし、このOHISシステムでは、「1~100」で進行度合、「1~5」でリスクを評価することで、患者様の病状を的確に把握できます。また、個々の異なる原因やリスクを見つけ出すことは将来の予測を可能にし、患者様に合ったフルオーダーメイドの治療計画を立案できるようになります。

OHISで分かることは?

  • 現在の歯周病の進行度
  • 何がリスクで歯周病は発症・進行しているのか
  • 将来にどのぐらい歯周病が進行する可能性があるのか
  • 将来、歯周病を進行させないために、どのように対応するとよいか

世界標準の歯周病リスク評価「O H I S 」に基づき、科学的根拠に基づいたオーダーメイドの歯周病治療を実践しております。
他院で治療しても改善しない方も、ぜひ当院にご相談ください。

位相差顕微鏡による細菌検査

歯周病は「感染症」です。そのため、歯石・歯垢などの汚れを取っても「歯周病菌」そのものを「除菌」しなければ、すぐに菌が増えて症状が再発してしまいますので、基本治療と共に除菌が大切です。

少しわかりにくいと思いますので、身近な例でご説明します。怪我をして傷からバイ菌が入り化膿したら、薬(抗生物質)を飲んで原因菌を殺菌します。実は歯周病も同じことが言えます。歯周病は歯周病原因菌(歯周病菌・カビ)の働きによって引き起こされます。つまり、歯垢・歯石の除去だけでなく、根本的な原因となっている「菌」を除去することで歯周病が改善します。当院では「位相差顕微鏡」という特殊な顕微鏡を利用して、悪さをしている細菌を特定し、その細菌を除菌するために効果的な内科的アプローチを行っていきます。

80歳になったとき、歯は何本残っているでしょうか?
A. 残っている歯は平均で7〜8本です

歯は上下で28本あるので、日本人は80歳までに、20本以上の歯を失ってしまう計算になります。
この80歳の平均残存歯数ですが、国によってかなりの差があります。
スウェーデンの80歳の平均残存歯数は20本を超えています。

80歳代の平均残存歯数

なぜ、国によって残存歯数に大きな差があるのでしょうか?
その答えは、メインテナンスの受診率にあります。
アメリカでは80%以上の方が、スウェーデンでは90%以上もの方が定期的にメインテナンスを受けています。

日本のメインテナンス受診率は5人に1人しかいません。

メインテナンス受診率

治療の回数は世界トップレベル

OECDの調査では日本人の年間歯科受診回数は
他の先進国と比較しても圧倒的に多いことがわかっています。

先進国の年間歯科受診回数の比較

他の先進国の人々は歯科医院に年に1~2回のメインテナンスに通っているその一方で、
日本人は歯科医院に予防でなく治療に繰り返し通っているということがわかります。

予防・メインテナンスを行えば、虫歯や歯周病になるリスクを確実に抑え、
ご自分の歯を長く維持することができます

最近テレビCMなどで「虫歯は予防が大事」と耳にすることが増えたのではないでしょうか。
なぜなら予防は原因療法だからです。
治療には対症療法と原因療法があります。
対症療法とは、今ある症状を緩和する処置のことで、
本当に悪くなった原因をつきとめず症状だけを取り除く治療を指します。
下記のイラストのように蛇口を閉めずに、流れ出る水を拭いている状態が対症療法です。
歯科で代表的な対症療法は削って詰める虫歯治療です。
「虫歯を治療したからもう大丈夫」と思っている方が多いかもしれませんが、
治療を行なっても、虫歯の原因である細菌が減ったわけではないので、
しばらくたったら再発してしまうことも少なくありません。
反対に原因療法は症状や疾患の原因を取り除く治療法です。
虫歯治療で言うと、虫歯になった原因を突き止めて、その原因を取り除くことです。
自宅でのセルフケアが一番大切になりますが、
当院ではそれに加えて虫歯のリスクを唾液検査と食事回数、フッ素の使用状況などで原因を確認して、
一人ひとりに合わせた予防プログラムを立てていきます。
洗面所から水が溢れる原因を解決せずに、拭き掃除を続けても作業を繰り返すことになります。
歯科治療も同じように、あなたが虫歯や歯周病になってしまった本当の原因を解決することが大切です。
症状だけの治療をしても治療を繰り返すことになってしまい、やがて多くの歯を失ってしまうことでしょう。
生涯自分の歯でしっかり咬めるように自分自身で虫歯を予防しつつも、定期検診に来ていただきたいと考えています。

急性症状がある場合は対症療法を優先して行なわなければならないこともありますが、
まずは様々な検査をさせていただき、お口の中の状況を把握しております。

一所懸命に溢れる水を拭き取る二人の男性。
この作業に終わりはあるのでしょうか?

予防歯科
各先進国と比べると、日本では歯に対する意識が真逆!

日本の高齢者の歯の数は先進国に比べて明らかに少ないことがわかっています。
これは歯科医院の利用方法の違いが原因です。
日本人の8割が「虫歯になってから歯科医へ行く」のに対して、
欧米人は「虫歯になる前の定期健診のために歯科医へ行く」のです。
こうした予防への意識の差は定期健診を受けている人の割合にも表れています。

歯医者に行く理由は?

「痛くなったら歯医者に行けばいい」は大間違い
予防・メインテナンスを行えば、虫歯や歯周病になるリスクを確実に抑え、
ご自分の歯を長く維持することができます
日本人の受診傾向と残存歯数

一度歯磨き指導を受け、その後歯磨きをしっかり行っていたとしても、年齢を追うごとに歯は無くなっていく傾向にあります。やはり、定期的な歯科検診・クリーニングが重要となってくるようです。

口の中の病気が全身疾患と強く関連しているのはご存知ですか?

虫歯や歯周病がひどくなると原因菌は口の中だけに留まらず、血流にのって全身を巡るようになり、糖尿病や動脈硬化症、心臓疾患、脳梗塞、早産などを引き起こす可能性を高めてしまうことがわかっています。
虫歯や歯周病をささいな問題だと考えるのは危険と言えます。

定期健診は虫歯や歯周病だけでなく、
全身疾患の予防改善にも繋がります!
特に「糖尿病」は歯周病と関連が強いとされており、実際に糖尿病を持つ歯周病患者に歯周治療を行ったところ、血糖値が改善されたという報告もあります。つまり、定期健診で虫歯や歯周病の予防と治療を心がけることで、全身疾患の予防と改善ができます。
定期的なメンテナンスの「5つのメリット」
健診のすすめ「定期メンテナンス」
歯が抜けてしまうのは老化現象ではありません。歯を失うのは、虫歯や歯周病などの病気が原因です。つまり、病気を予防すれば歯を失うことはありません。いつまでも健康な歯でおいしく食事ができるように、当院では3~6ヶ月に一度の定期健診をおすすめしています。お口の中の状態を良好に保ち、全身の健康を維持していきましょう。

3~6ヶ月に一度の定期健診にお越しください

虫歯を防ぐ3つのポイント

虫歯にならないように積極的なケアを行うことこそ「予防歯科」の考え方です。
一生ものの歯を守るためにも、日々のホームケアと専門家の定期的なチェック&メンテナンスをしましょう。
POINT①
プラーク(歯垢)をためない

ホームケアの基本は歯磨き(ブラッシング)です。その狙いは歯垢を落とすことにあります。
口の中は細菌にとって適度な温度と湿度が保たれている状態です。そこに、食事で定期的に栄養分が供給されると虫歯の原因菌が繁殖しやすくなります。0.001gの歯垢には1億個以上の細菌が潜み、食後30分ほどで原因菌が活発に活動して酸度が上がるので、毎食後30分以内の歯磨きが虫歯予防に有効です。

POINT②
甘いものに気をつける
原因菌は糖質を栄養源にして酸を生成して歯を溶かしてしまいます。そのため、虫歯を予防するためには、糖質を口にする回数を減らしたり、糖質の「口中滞在時間」を減らすことが効果的です。糖質がなければ、原因菌が酸を作るチャンスが減り、歯を酸から守ることができます。
POINT③
定期検診を受ける

1日何千回も咬み続ける歯には負担がかかりやすく、詰め物やかぶせ物などの補綴物にもストレスが加わり、欠けたり、割れたりしやすくなっています。健康診断を毎年受けるような人でも、歯の定期検診を受けていない人は多くいらっしゃいます。半年に1度は歯科検診を受けて、歯垢を除くだけでも歯の寿命は長くなります。

歯に良い食べもの、悪い食べもの
食べものは身体の健康だけでなく、歯の健康にも影響します。
食品には、虫歯を作りやすいものと歯を丈夫にしてくれるものがあります。
日頃から食べるものにちょっと気をつけるだけで、虫歯は予防できるのです。
虫歯を作りやすい食品
虫歯の原因菌の好物は糖質です。そのため、お菓子など甘いものは控えめにしましょう。また、酸度の高い乳酸菌飲料、炭酸飲料などの清涼飲料水は、口の中を酸性に傾けて歯のカルシウムやリンが溶け出しやすい環境を作ります。虫歯が進行しやすくなるので注意しましょう。
×
例) 乳酸菌飲料、 清涼飲料水、 ココア、 アメ、 ケーキ、 キャラメル、
ビスケット、 クリームパフェ、アイスクリーム、 チョコレート、 砂糖
歯を丈夫にする食品

歯を丈夫にする食品には、歯を作るカルシウムなどのミネラルを多く含む野菜や木の実、良質のタンパク質とカルシウムを含む牛乳やチーズ、卵、肉類、魚貝類などがあります。また、緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンは歯ぐきを強くし、スルメやリンゴのように咬み応えのある食品は唾液の分泌を促して、唾液が溶け出したミネラルを歯に戻す再石灰化を促進します。

例) トマト、 ホウレンソウ、 ピーマン、 白菜、 リンゴ、 イチゴ、 卵、 肉類、
海藻類、 魚貝類、 スルメ、 牛乳、 チーズ、 木の実
大人の虫歯予防
大人の虫歯は痛みなどの自覚症状がないうちに進行することもあります。
大人になって永久歯を失うと、お口の中だけではなく、全身にトラブルを引き起こす可能性があるので、
虫歯予防の意識を大切にしましょう。
治療した歯が虫歯になることがあります

大人に多いのが、詰め物やかぶせ物で治療した歯が虫歯になることです。これを「二次う蝕」と呼びます。つめたり、かぶせたりしたところにはすき間ができやすく、そこに歯垢がたまって虫歯になってしまうのです。治療した歯のまわりが黒ずんできたり、詰め物やかぶせ物がグラグラしてきたら「二次う蝕」のリスクが高くなるので、早めに歯科医院を受診してチェックしてもらいましょう。

歯の根っこが虫歯になることもあります
加齢などで歯ぐきが下がると、歯の根っこの歯根部が露出します。歯の表面はエナメル質という硬い成分で守られていますが、歯根部は軟らかくて弱い象牙質という成分がむき出しになっているため、虫歯になりやすく進行も早いという弱点があります。これを「根面う蝕」と言います。鏡を見て「歯が長くなってきたな」と思ったら、歯ぐきがやせて下がっている証拠です。「根面う蝕」にならないように毎食後のブラッシングを心がけましょう。
歯がなくなると全身に悪影響が及びます

永久歯は28本+親知らず4本=32本。これをどれだけ保てるかは全身の健康状態に深く関わります。たとえば、歯がいくつも抜けて咬む力(咬合力)が極端に下がると握力が小学生以下になったり、背骨が曲がって姿勢が崩れたりします。また、よく咬んで食べれなくなると胃腸の負担も増えます。
咀嚼は美容面にも関わります。歯を失って食べものをよく咬んで食べられないと顔の筋肉が衰えてしまい、シワが増えて顔が老けてきます。咀嚼が足りないと早食いになり、満腹になる前に食べすぎて太りやすくなります。咀嚼が満足に行えなくなると、脳への刺激が低下して認知症のリスクが高くなります。
特に、全身の機能を調整しているホルモンのバランスを整えている脳への刺激が減ると、ホルモンバランスが乱れて全身の不調にもつながりかねません。80歳まで自分の歯を20本保つ「8020」を目指しましょう。

PMTC
プロフェッショナルケア」と「ホームケア
歯科医院で行う「プロフェッショナルケア」と、
皆様がご自宅で行う「ホームケア」を合わせて予防歯科と言います。
どちらか一つを行っていればいい、というわけではありません。
歯科医院とご自宅でのケアの両方を行うことで、大切な歯を守り続けることができるのです。
歯科医院で行う
プロフェッショナルケア
PMTC

PMTCとは、professional(専門家=歯科医院で言う歯科衛生士による)Mechanical(専用の器械を使用して)Tooth(歯を)cleaning(磨き上げる)の略称です。歯や歯周病の原因となる歯垢(プラーク)や、食べ物やタバコでついた着色汚れなどは、毎日のブラッシングでは取りきれません。専門の器具と専用のペーストを用いて、日常の歯磨きでは取りきれないバイオフィルムを除去します。

バイオフィルムって?

バイオフィルムとは口の中ではプラークのことを指し、歯の表面に細菌が層をなして堆積し、ぬるぬるになったもので虫歯と歯周病の原因になっています。例えば、お風呂の排水口を思い浮かべてみて下さい。お風呂の排水口はヌメヌメしたりしていませんか?バイオフィルムとは、その排水口のヌメヌメのようなものです。それがお口の中にあると思うとゾッとしますよね。バイオフィルムは、歯周ポケットの中だけではなく、歯の表面にもべったりくっついています。たくさんの種類の細菌が集まったバイオフィルムはうがいやデンタルリンス、抗菌剤を使用しても簡単に取り除くことはできません。このバイオフィルムは機械的に除去するしかありません。ブラッシングも機械的な除去の一つですが、古くなったバイオフィルムはブラッシングだけでは落としきれません。確かにバイオフィルムの40パーセント程度は「歯磨き」で落とせますが、残りの60パーセントは残ってしまいます。このバイオフィルムを効果的に除去する方法がPMTCです。

PMTCの特徴

PMTCの特徴は、快適さと爽快感です。歯石やバイオフィルムを落とすことで歯の表面がスッキリし、
虫歯や歯周病の予防ができます。PMTCは約30分程度です。

PMTCの主な流れ
プラークがどこに残っているのかを染色液で確認します(行わない場合もあります)。

歯の表面に専用のクリーニングペーストを塗ります。

プラスチックのチップを使って歯と歯の間の汚れを落とします。

歯肉を傷つけないように、柔らかいラバーカップで歯と歯肉の境目に付着した汚れを落とします。

洗浄液でお口の中をきれいに洗います。

歯の質を強くし輝きを増すために、きれいになった歯面にフッ素を塗布して終了です。
PMTCに関してよくあるご質問
Q
PMTCって痛みはないの?
A
柔らかいゴムでできたカップを歯にあて、回転させることで汚れを取り除くので痛みを伴うことはありません。
Q
虫歯予防にも効果があるの?
A
はい、効果があります。新しい虫歯の発生を抑えるだけでなく、歯周病の予防
にも効果があります。
Q
PMTCを受け続けるのとしないのでは、どれだけの差があるの?
A
PMTCを受けた人とそうでない人とでは、6年間で歯肉の位置に1.4mmも差が出ます。
Q
PMTCの費用は?
A
健康を維持したり、より美しくするといった趣旨であるPMTCは健康保険が適用されず自費診療となり、1回あたり10,000円+消費税です。ただし、歯周病治療の一環として行うPMTCであれば保険適用になります。詳しくは歯科医師にご相談ください。
保険適用・適用外のP M T C

自費診療で受ける歯のクリーニングでは、保険制度の制約がないため、歯周病がない健康な口腔環境を持つ人でも受けることができます。また、保険診療では使用が認められていない機材や研磨剤も使用することもできます。細かなパウダー状にした炭酸水素ナトリウム(重層)やグリシン(アミノ酸の一種)を強力なジェット水流で歯に吹きつけて、ヤニや細かい汚れを落とす器具(エアフロー)を使用したり、虫歯予防のためのフッ素塗布や歯茎の血行促進などに効果のあるガムマッサージなども行います。
1度の施術で満足のいく仕上がりや内容の充実を求めることができるのがメリットであり、デメリットとしては、保険診療よりも1度の施術費用が比較的高く、施術時間も長くかかる点が挙げられます。

歯磨き指導
ご自宅でのホームケアを正しく効果的に行えるように、患者様一人ひとりの口腔内状態に合わせた正しい歯みがき方法や歯ブラシの選び方を指導します。
スケーリング(歯石取り)
歯周病の原因となる歯石は、ホームケアだけでは取り除くことができません。専門の器具を使用して、歯石を徹底的に除去します。
その他、フッ素塗布やシーラント填塞など
自宅で行う
ホームケア
適切な歯ブラシで効果的な歯磨きを
虫歯と歯周病を予防するホームケアの基本は、毎日の歯磨き(ブラッシング)です。自分に合った適切な歯ブラシを選び、毎食後にブラッシングする習慣作りを心がけてください。特に歯垢のたまりやすい歯と歯の間、歯と歯ぐきの境目、噛み合う面などは念入りに磨きましょう。
自分に合った歯ブラシ選び

歯ブラシのヘッドの大きさや毛先の硬さはさまざまですから、歯並びや顎の大きさ、磨き方などに応じて選ぶようにしましょう。歯ブラシのサイズ(幅)は、ご自分の前歯2本分に合わせて選ぶのが基本です。歯の大きさはかなり個人差があって、大き過ぎる歯ブラシを使うと、小回りが利かず磨き残しが出てしまいます。毛の硬さは、やわらかめのナイロン毛が最適です。歯茎に当たっても痛くないため、歯と歯茎の境目を磨くのに最適で、虫歯だけでなく歯肉炎や歯周病の予防に効果的です。また、使っているうちに徐々に毛先が開いたり、毛の弾力がなくなってくると歯垢を落としにくくなり、ブラッシングの効果が落ちてしまいます。1か月に1回は交換するようにしましょう。

歯ブラシの持ち方を工夫しましょう

歯ブラシの持ち方には大きく次の3つがあります。ペンのように持つペングリップが最も一般的ですが、磨き方や場所によって、手のひらで持つパームグリップ、フォークを使うように持つフォークグリップを使い分けてください。

ペングリップ

ペンや鉛筆を持つようにグリップを握る持ち方。
軽く小刻みにブラッシングできます。
力が入りすぎる人は、
この持ち方を試してください。
パームグリップ

手のひらでグリップを握る持ち方。
誰でも安定して持てる
簡単な持ち方ですが、
力が入りすぎることがあるので注意が必要です。

フォークグリップ
フォークを持つようにグリップを握る持ち方。
歯並びの悪いところや歯と歯の間は、
グリップに人差し指を伸ばして
縦に持って磨きましょう。
正しいブラッシング法のご案内

歯磨きのやり方は大きく3つあります。いずれも歯垢を落として虫歯と歯周病を予防するのが狙いです。
現在は歯に対して約200gの圧力が最適とされているので、歯ブラシを小刻みに動かして軽い力で磨くようにします。磨く順番を決めて、磨き残しがないようにしましょう。

スクラッビング法
毛先を使う横磨き。
プラーク除去効果が最も高い方法です。
歯ブラシの毛先を歯に直角に当て、小刻みに往復運動させます。大きく動かしすぎると圧力が強くなりすぎて、歯が削れてしまう恐れがあるので注意しましょう。
フォーンズ法
毛先を使う方法。歯の表面の清掃に適しています。
上下の歯を軽く噛み合わせた状態で、
歯ブラシの毛先を歯に直角に当てます。

歯と歯ぐきの表面を
大きな円を描くように、
上下の歯を一緒に奥から前へ
歯ブラシを移動させながら磨きます。

歯の裏や噛み合う面は
歯ブラシの毛先を当てて前後に動かします。
バス法
毛先を使う方法。歯と歯ぐきの間の汚れがよく取れます。

歯ブラシの毛先を45度ほどの角度で歯ぐきに当てます。
毛先を歯に押し当てたまま、
歯ぐきの縁へ歯ブラシの毛先を入れます。

その位置で歯ブラシを2mm幅くらいで
小刻みに振動させます。

歯間ブラシ、デンタルフロス、
歯垢(プラーク)染色液の上手に使う
虫歯と歯周病を予防するホームケアをもっと大切にしたい方には、歯間ブラシ、デンタルフロスなどを使うことをおすすめします。歯ブラシでは磨くことのできないところまで、自分でケアできます。
歯間ブラシの使い方
歯と歯の間のサイズに合った歯間ブラシを選びます。

歯と歯の間にブラシ部の先端から挿入し、前後にゆっくりと動かして歯垢をかき出します。
ブラシが入らないところはデンタルフロスを使いましょう。
使用上のご注意

1. 歯間ブラシは歯科衛生士の指導のもとにご使用ください。


2. 歯間ブラシは適切なサイズのものをご使用ください。
  歯間に合わないブラシを無理に入れると、歯や歯ぐきを傷める原因になります。


3. 植毛部分を手で回したり、歯間に挿入した後、ブラシを回転させたりしないでください。
  毛が抜けたり、ワイヤーの耐久性が低下してしまいます。


4. ワイヤ一部分を曲げたり、戻したりすると、ワイヤーが折れることがあります。

デンタルフロスの使い方
両手の中指に巻いてちょうど良い長さで切ります。
上の歯の場合、親指と人差し指でフロスをつまみます。
フロスを歯と歯の間に入れて、根元から歯垢をかき出すイメージで上下に動かします。
下の歯の場合、両手の人差し指をフロスに添えて同様に使います。
使用上のご注意

1. デンタルフロスは歯科衛生士の指導のもとにご使用ください。


2. デンタルフロスを歯ぐきに強く当てすぎると出血や炎症を起こす原因になります。優しく動かしてください。

歯垢染色液の使い方

 綿棒や綿球に歯垢染色液を含ませ、歯面全体に塗ります。

 口をすすぎます。歯垢の付着部分が赤紫色に染まります。汚れている場所ほど、濃く染まります。

 鏡でよく確認して、赤紫色に染まった部分を丁寧に磨いて歯垢を完全に落としましょう。

使用上のご注意
歯垢染色液を塗布中に唾液で薄まると、歯面全体が染色されないことがあるのでご注意ください。
虫歯のリスクを調べる「唾液検査」

歯とお口の健康を守るためには、歯科医院での定期的な健診を通じた「プロフェッショナルケア」と、歯科医師や歯科衛生士の指導に基づいて自宅で行う「セルフケア」を合わせて実践していく「予防歯科」がとても重要です。
しかし、きちんとセルフケアを行っているのに、虫歯や歯周病になってしまうという方もいるかと思います。そこで注目したいのが唾液の存在です。唾液には口の中の食べ物の消化を助け、細菌を洗い流すなどの作用がありますが、健康状態を知ることができる優れた情報源にもなります。たとえば、唾液に含まれる成分や菌の数を調べることで、歯と歯茎の健康や口内の清潔度まで調べることができます。歯とお口の健康を守るには、一人ひとりに合ったケアが大切です。唾液検査でお口の中の状態を知ることから始めてみてはいかがでしょうか?

唾液検査を行うことで、問診や視診では把握できないカリエスリスク ( 細菌、食生活、唾液の質など)を知ることができます。虫歯菌であるミュータンスとラクトバチラスの成育状態、そして唾液の分泌量と緩衝能がわかることで、一人ひとりのリスクを個別に把握でき、根拠に基づいた予防プログラムを立てることができます。
当院では、唾液検査キット【Dentocult】を使用しています。このキットは、WHOの疫学調査で使用されているほか、公的機関、予防歯科医療の進んだ欧米の多くの大学で導入され、日本の大学でも広く普及している世界標準の検査キットです。

こんな方におすすめです
● 自分の虫歯リスクを確認したい方
● 歯をしっかり磨いてるのに虫歯が再発してしまう方
● 根拠に基づいた予防プログラムを受けたい方
● 自分が虫歯に苦労したから、子どももそうなるのでは…と心配されている方
● 乳歯から永久歯に生え変わるタイミングのお子様
● 産まれてくるお子様のために「マイナス1歳から始める虫歯予防」に取り組みたい妊婦さん
唾液検査の流れ
❶ 唾液を摂取し、量と質を調べます
パラフィンワックスを全顎でまんべんなく咀嚼し、唾液やプラークを採取します。
❷ 摂取した唾液で精密な測定を行います

摂取した唾液は唾液検査専用の定温器(37°C)で96時間保管し、その後、精密な測定を行います。検査はおよそ20~30分程度で終了します。
・唾液分泌量を測定
・唾液緩衝能を測定
・ミュータンスレンサ球菌を測定
・ラクトバチラス菌を測定
※ 検査結果がでるまでに、最短で5日程度お時間をいただいております。

❸ 検査結果をお伝え、一人ひとりに合わせた予防プログラムを作成します

検査結果をデータ化してご説明します。実際に目でわかるように、細菌コロニーの実物をお見せすることもできます。グラフ化された検査結果や表をもとに、患者様一人ひとりのライフスタイルに合わせた予防プログラムを作成します。

カリエスレーダーチャート

左図は、カリエスリスクの「レーダーチャート」です。 虫歯になる条件や虫歯を防ぐ抵抗力などを、サリバテスト(唾液検査)によって調べます。また、食事回数や食習慣、予防のためのフッ素利用などは簡単なアンケートでチェックします。虫歯になりやすいか否かの判定は、これらのアンケートと唾液検査の結果を総合して行います。

唾液検査は“リスクを評価して終わり”ではありません!

唾液検査の目的は、検査結果でわかった情報をもとに「なぜ虫歯になってしまうのか?」「虫歯になる原因は何か?」「自分にぴったりの予防法はなにか?」をしっかりと理解して、2度と虫歯にならない人生を送るための検査です。いつまでも健康な歯をキープできるように、藤井歯科医院では患者様を全力でサポートを致します。

検査の前に気をつけること

● 検査1時間前は飲食・喫煙・歯磨きは避けましょう
● 検査直前の激しい運動は控えましょう
● 検査6時間以内は殺菌作用のある研磨剤や洗口液の使用は避けましょう
● 検査時は口紅やリップクリームの使用は避けましょう
※ 検査1ヶ月以内に常用薬以外のお薬を服用する場合はスタッフにお伝えください。

検査費用  唾液検査費用… ¥3,000 + 税

歯周病のリスクを調べる「O H I S 」

長年の研究により、虫歯と歯周病は細菌によって引き起こされる感染症だということがはっきりと分かってきました。また最近では、虫歯と歯周病の発症と進行に細菌の存在が欠かせない条件である一方、患者様の体の感受性も影響していることも分かってきています。患者様の健康状態や疾病があるかどうか、そのほかのリスクがあるのかが歯周病の発症と進行の大きな要因となります。歯周病のリスクと進行には個人差があり、歯周病の発症とその後の進行度合も人によって違いがあります。
歯周病のリスク検査ソフト「OHIS」(オーラルヘルスインフォメーションスーツ)は、RoyC.Page(元ワシントン大学歯学部教授)をはじめとするアメリカの歯周病専門医グループとPREVISER社が開発した、歯周病のリスク評価システムです。蓄積され続ける膨大なデータをもとに、世界基準のリスク評価を行います。
これまでは、歯周病の診断はレントゲン検査・歯周ポケット検査などを行い、「軽度」・「中等度」・「重度」というかなりざっくりとした分類でした。しかし、このOHISシステムでは、「1~100」で進行度合、「1~5」でリスクを評価することで、患者様の病状を的確に把握できます。また、個々の異なる原因やリスクを見つけ出すことは将来の予測を可能にし、患者様に合ったフルオーダーメイドの治療計画を立案できるようになります。

OHISで分かることは?

● 現在の歯周病の進行度
● 何がリスクで歯周病は発症・進行しているのか
● 将来にどのぐらい歯周病が進行する可能性があるのか
● 将来、歯周病を進行させないために、どのように対応するとよいか

世界標準の歯周病リスク評価「O H I S 」に基づき、
科学的根拠に基づいたオーダーメイドの歯周病治療を実践しております。
他院で治療しても改善しない方も、ぜひ当院にご相談ください。

世界標準の歯周病リスク評価「O H I S 」に基づき、
科学的根拠に基づいたオーダーメイドの歯周病治療を実践しております。
他院で治療しても改善しない方も、ぜひ当院にご相談ください。

位相差顕微鏡による細菌検査
歯周病は「感染症」です。そのため、歯石・歯垢などの汚れを取っても「歯周病菌」そのものを「除菌」しなければ、すぐに菌が増えて症状が再発してしまいますので、基本治療と共に除菌が大切です。

少しわかりにくいと思いますので、身近な例でご説明します。怪我をして傷からバイ菌が入り化膿したら、薬(抗生物質)を飲んで原因菌を殺菌します。実は歯周病も同じことが言えます。歯周病は歯周病原因菌(歯周病菌・カビ)の働きによって引き起こされます。つまり、歯垢・歯石の除去だけでなく、根本的な原因となっている「菌」を除去することで歯周病が改善します。当院では「位相差顕微鏡」という特殊な顕微鏡を利用して、悪さをしている細菌を特定し、その細菌を除菌するために効果的な内科的アプローチを行っていきます。

虫歯治療 - 歯が痛い・しみる
歯周病治療 - 歯茎から血が出る、歯がグラグラする、口臭がする
補綴治療 - 歯が欠けた、詰め物・かぶせ物がとれた、咬み合わせが気になる
義歯 - 歯が抜けた、入れ歯が合わない
小児歯科 - 子どもの歯を守りたい
虫歯治療 - 歯が痛い・しみる
歯周病治療 - 歯茎から血が出る、歯がグラグラする、口臭がする
補綴治療 - 歯が欠けた、詰め物・かぶせ物がとれた、咬み合わせが気になる
義歯 - 歯が抜けた、入れ歯が合わない
小児歯科 - 子どもの歯を守りたい
予防歯科 - 虫歯や歯周病になりたくない
口腔外科 - 親知らずが痛い、顎が痛い
インプラント治療 - 失った歯を補いたい、自分の歯のように咬みたい
矯正歯科 - 歯並びを治したい
審美歯科・ホワイトニング - 銀歯が気になる、歯を白くしたい